病院でアルコール依存症と診断された方や、自分もそうなのではないかと、思っている方にとって、お酒をやめ続けることは大変なことです。
特に、お酒をやめてすぐの時は、お酒を飲みたい衝動がとても強いんですよ。
お酒を飲みたい衝動を、飲酒欲求なんて言うのですが、この飲酒欲求に打ち勝たなければならないんですね。
ですが、決してやめることが、できないわけではありません。
病院に行ったり、家族と一緒にやめたり、仲間と一緒にやめたり、色々な方法があります。
この記事では、アルコール依存症の方が、お酒をやめ続けるためにはどうすればいいのかをまとめました。
目次
アルコール依存症とは
お酒を自分では、全くコントロールすることの、出来なくなった状態です。
毎日、潰れるまで飲んでしまったり、飲酒のせいで、仕事を休んでしまうことが多かったり、約束などをすっぽかしてしまうなんてことも。
最終的には、起きている時間は、飲みっぱなしの状態(連続飲酒)にまで行ってしまうんですね。
こうなると、体がお酒を受け付けなくなっても、吐いては飲むの繰り返しにまで悪化します。
アルコール依存症は、自分で自覚しにくく、なかなか病院での治療に、結びつかない病気なんですね。
体調を崩して始めて気が付く方や、家族や周りの方に、「アルコール依存症なんじゃないの?」と言われたり、病院に連れていかれて、気が付くという方もいます。
そしてアルコール依存症は、否認の病気とも言われます。
家族に隠れてお酒を飲んだり、仕事中に飲んだりして、誰かに見つかったとしても、「飲んでいない」と嘘をつきます。
「自分は依存症なんかじゃない」と言う方や、暴言を発したり、暴力をふるってくる方もいるでしょう。
このようなことは、お酒をやめることができれば、治ります。
そして依存症と診断された方は、お酒をやめ続けるしかないのです。
ですが、一人でずっとお酒を、やめ続けないといけないのかと思うと、かなり大変です。
少しでも楽に、お酒をやめられるよう、考えないといけません。
まずは、通院することが大切です。次に抗酒剤やなどの薬を使う事、暇を作らないこと、自助グループや、仲間と一緒に頑張ることで、お酒をやめる負担が軽くなります。
病院に行く(通院・入院)
アルコール依存症と診断された方は、毎週や2週間に一度、通院をしてください、と言われるか、入院するかの選択をします。
お酒をやめることによる、離脱症状が重い場合は、入院すると思いますが、ほとんどの方は、通院を選択します。
入院すると3か月間、治療や色々なプログラムを、していかないといけません。
仕事をしている方は、3カ月も休めないという方が多いんですね。
なので、通院を選択する方が多いのですが、通院を続けることも意外と大変です。
ですが、きちんと通院し、病院の先生や、カウンセラーの方とお話をし、順調にお酒をやめることができているかなどを報告するだけで、断酒を続けるモチベーションを、保つことができるんですね。
病院によっては、アルコールに関する学習会を開いていたり、院内でミーティングを開いている所もあります。
そういった物を利用すると、アルコールに関する知識が増えたり、他の方の体験を知ることができたりするんですね。
結果、お酒をやめ続けることができる可能性を、上げることができます。
薬を飲む
病院で、アルコール依存症と診断されると、抗酒剤のシアナマイドやノックビン、断酒補助薬のレグテクトという薬を処方される場合が多いです。
抗酒剤
抗酒剤を飲んだ状態で、お酒を飲むと、分解を妨害するため、少量で悪酔いします。
抗酒剤には2種類あって、2つとも特性が違うんですね。
まず、液体のシアマナマイドは、飲んですぐに、効き目が表れます。
なので、シアナマイドを服用した日に、お酒を口にすると、すぐに悪酔いします。ですが、抗酒剤としての効き目は、1日で切れてしまうんですね。
粉末状のノックビンは、1日だけ服用しても、あまり抗酒剤としての効き目はありません。
なので、何日も飲むと効き目が表れ、薬をやめても1週間ぐらいは、効き目が続きます。
1日飲むのを忘れたとしても、大丈夫になっています。
断酒補助薬
先ほど紹介した抗酒剤は、お酒を強制的に、飲めない状態にする薬です。
断酒補助薬のレグテクトは、脳に作用し、飲酒欲求を減らしてくれる、お薬なんですね。
アルコール依存症の方が、お酒をやめると、脳に様々な働きを起こしてしまうんですが、その働きを妨害してくれ、飲酒欲求を減らしてくれるんです。
ただ、腎臓など内臓に、病気がある方は、飲むことができないようですね。
この2種類の薬を飲み、お酒を飲まない生活に、慣れることができれば、断酒することが少し簡単になるでしょう。
暇を作らない
お酒をやめると、今まで酔っぱらっていた時間が空き、暇に感じてしまいます。
何もしないでボーッとしてしまうと、お酒を飲みたくなってしまったり、考え事をし過ぎて不安になり、酔っぱらって忘れたいというような、悪循環に陥ってしまいます。
今まで酔っぱらっていた時間を使って、本を読んだり、映画を見たり、趣味に没頭してみてください。
自分の好きなことを、やるだけでかまいません。
私は、ブログを更新したり、毎日部屋の掃除をしたり、なるべく暇を作らないようにしています。
趣味もかなり増えました。
お酒以外の趣味がない方にとって、難しいのかもしれませんが、何かやることを探してみてくださいね。
下に自分の時間などを、詳しくまとめた記事がありますので、ぜひ読んでみてください。
趣味に関する記事もぜひ。
自助グループと繋がる(仲間を作る)
自助グループや、断酒仲間を作ることが、一番有効な手段ですね。
自助グループは、断酒会とAA(アルコホーリック・アノニマス)の2つに分かれます。
どちらも、全国の色んな地域にありますので、お住まいの地域で検索すると、出てくると思いますよ。
断酒会
断酒会は、著名性です。
会員になるには、年会費や入会費などがかかります。
値段については、地域により異なるので、ネットなどで、お住まいの地域などで、検索してみてください。
定期的に、例会という会を開いていますね。
地域によりますが、大体10~20人ぐらいで、2時間ぐらい、自分のお酒の失敗談や、苦しかったこと、病気の事などを話したり、聞いたりするところです。
基本的に、聴きっぱなし、言いっぱなしですが、意見を募れば、アドバイスなどもしてくれるでしょう。
断酒会は、地域に密着している感じがします。
年齢的には、比較的に高齢の方が、多いですね。
地域によっては、毎日電話をしてくれたり、色々とケアをしてくれる所もあります。
AA(アルコホーリック・アノニマス)
AAは、匿名性です。ニックネームを使ったり、本名を名乗ってもかまいません。
週に一度、一時間ぐらいのミーティングがあります。
自由に会に参加でき、会費などの料金は、必要ないです。
AAは、献金で運営しているので、献金箱が用意されていたり、袋があったりします。強制ではないので、入れても、いれなくても、どちらでも良いですよ。
日本全国に、たくさんのグループがありますので、自分のお住まいの地域を、検索してください。
AAは、テーマを決め、そのことを話したり、聴いたりします。
両方の自助グループに共通することは、他の方の話には、口を出さない、誰かに言わない事です。
これだけをも守って参加してください。
しゃべりたくない、話す内容がまとまらないと思ったら、話さなくても大丈夫です。
始めは、とりあえず参加するだけで、いいんではないでしょうか。
まとめ
アルコール依存症の方が、お酒をやめるのは、簡単ではありません。
特に、一人きりでやめるのは、かなり難しいですね。
なので、通院し先生と話したり、薬をきちんと飲んだり、断酒会やAAなどの、自助グループに参加するなどしてみましょう。
仲間を作ったり、家族と一緒になら、アルコール依存症でも、お酒をやめることの出来る確率はグッとあがりますよ。