水苔と聞くと、蘭などの植物を植える用土として使う、乾燥水苔を想像すると思います。
私は食虫植物を趣味で育てていて、乾燥水苔を用土として使ったりしますが、たまに湿度対策や、見た目をきれいにするために、生きた生水苔を表面に植えたりします。
その時に使い残した生水苔は、そのままにしておくと枯れてしまうので、育てながら増やし、次の植え替えや新しい植物を買った時に使えるようにしています。
生水苔は、少々お高いので手に入れたら、増やしながら利用することをおススメします。
生水苔の育て方・増やし方をまとめてみたのでご覧ください。
生水苔とは
水苔は、北半球の熱帯地域や寒帯地域の湿地によく生えているコケ類です。
枯れた水苔の蓄積などで、スポンジ状になっている所に生えていて、下には水が流れていたりします。
日本にも自生している所がありますが、採取することは禁止されているので、見つけても取らないようにしてくださいね。
購入場所
生水苔を購入できる場所は、洋ランなどを専門的に扱っている所や、たまに熱帯魚や金魚などを扱っているアクアショップに置いてあったりします。
アクアショップならコケ類や水草と一緒に置いてある場合があるので探してみてください。
上の写真はアクアショップで980円でした。(これはかなり高いです。)
ネットでも売っていますので、「生水苔 販売」と検索すればすぐに出てきます。
例えば、
こんな感じの物です。
乾燥水苔から、発芽させる方法もありますが、外国産の水苔は使えません。
外国産の乾燥水苔は、お湯でゆでたり、熱を加えてから乾燥させます。
国内産の乾燥水苔は、そのまま乾燥させているので、水で戻せば芽が出てくる可能性があります。
用土選び
基本的に用土(土)がなくても育ちます。
見た目や、量が少ない場合は用土を使った方がいいです。
生水苔を植える用土は、乾燥水苔がおススメです。実際に育っている場所も、同じような環境なので、とても育ちがいいです。
植える容器の3分の1位に水で戻した乾燥水苔を敷きその上に置くように植えてください。
乾燥水苔の戻し方
まず乾燥水苔を適量出します。
かなり圧縮されているので取りにくいです。
取り出した乾燥水苔を軽くほぐし水をかけます。
完全に水を吸わすために半日~一日置いてください。
水を吸って結構増えました。
このまま容器に入れ、生水苔を植えてください。
コケリウムなど、見た目をきれいにしたい場合は、小さなビー玉を入れた瓶に植えたり、水を吸うビーズのようなものに植えたりすると、とても綺麗です。
こちらに植える場合は、カビなどの繁殖に注意してください。
育てる環境
日照
コケ類なので、直射日光を浴びせ続けるのはやめてください。
完全に真っ暗にしても育ちませんので、明るい日陰などが適しています。
室内だったら明るい日光の当たらないところに置いておいてください。
室外なら半日陰の場所に置いておくといいです。
温度
基本的に極端な温度でなければ枯れることはありません。
温度が低い場合は、成長が鈍ったり、止まったりします。
冬は室内で管理することをおススメします。
湿度
コケ類なので、湿度が高い状態を好みます。
植える容器は、プラスチック製の物がおススメです。素焼き鉢は水分を吸ってしまうのでやめてください。
部屋が乾燥していたりする場合は、蓋の付いた容器で育てると湿度を保てます。たまに換気して、カビが生えないように注意してください。
水苔自体に殺菌作用がありますが、ずっと閉め切った状態にしてしまうとカビが生えてしまう可能性があります。
水やり
生水苔は、水が大好きです。
表面が乾かないように霧吹きなどで、お水をあげてください。
植える容器は瓶や、プラスチックのタッパー、発泡スチロールのトロ箱がおススメです。水切れの心配がグッと低くなります。
下にたまった水は、できる事なら毎日取り換えてあげてください。
私は、あまり水をためずに、毎日霧吹きしています。
植え替え・増やし方
乾燥水苔に植えている場合は、痛んで来たら取り換えてください。
増やし方は、育てている水苔が成長して来たら、上から5cm位で切り、新しい容器と、水で戻した乾燥水苔に植えます。
元の切られた方も、また成長しますので安心してください。
最後に
水苔は用土として使ってもいいし、そのまま単体で育てるのもいいと思います。
水苔を育てている容器の水が、あまり古くならないように気を付けていれば、栽培は本当に簡単ですよ。
少し前から、瓶で苔を育てるコケリウムも流行っているので、綺麗に植えてお部屋にインテリアとして飾るのもおススメです。
他のコケ類と一緒に植えてみたりするといいですね。