暖かくなってくる春から夏に、ホームセンターや園芸店で食虫植物をよく見かけます。
葉っぱの先に、虫を捕まえる袋が付いているウツボカズラや、二枚の葉っぱで挟んで虫を取るハエトリグサ、葉っぱが筒状になっているサラセニアは、その独特な姿形でとても人気があるんですね。
他にもモウセンゴケや、ムシトリスミレ、セファロタス(フクロユキノシタ)なんて食虫植物もあるんですよ。
普通の観葉植物と違った生態や、見た目から育てて見ようかな、と思っても外に置く場所がない、なんて方もいると思います。
この記事では、サラセニアを室内で育てる時の注意点や、その対処法をお伝えします。
もっと詳しいサラセニアの生態や、育て方を知りたい方は、下の記事をお読みください。
室内で育てる時の注意点
サラセニアは、食虫植物の中では、栽培が簡単な種類です。
ですが、サラセニアを外で育てる時と、室内で育てる時の違いや注意点があるんですよ。
大きさ
まず初めにサラセニアは、大きくなる種類と、比較的小さい種類があります。
基本的に、ホームセンターや園芸店などで売っている品種は、プルプレアや、小型になるように交配された、ファーンハミーなど成長してもそこまで大きくなりません。
下の写真がプルプレアです。
次の写真がプルプレアの交配種です。
両方の写真は、室内で育てているサラセニアなんです。
室内栽培をする時に、気を付けなくてはいけないのは、レウコフィラ、アラタ、フラバなどの、とても大きくなる種類です。
上手に育てると、70~90㎝ぐらいまで大きくなるんですよ。
私のこぶしぐらいの大きさになっていますね。写真はレウコフィラですよ。
こちらも室内栽培ですが、ちゃんと成長してくれています。
大きくなるサラセニアを育てる場合は、置く場所を考えないといけません。
日照量
外での栽培に比べると、どうしても日照量が減ってしまいます。
これは、部屋により変わってしまいますが、全く日光が入らない場合や、防犯などでカーテンをしていないといけない場合も考えられますね。
日光が不足すると、枯れてしまうなんてことはありませんが、色がきれいにつかなかったり、見た目に影響してきます。
しっかりと日光を当ててあげると、成長もしっかりしてくれますので、きちんと当てたいところですね。
温度・湿度
サラセニアは、ウツボカズラやセファロタスと違って、温度や湿度などをあまり気にしなくてかまいません。
ただ、極端な温度変化は避けてくださいね。
サラセニアは、植木鉢の下にお皿を敷いて、そのお皿に水をためて置く栽培方法をするのですが、その方法を腰水と言います。
詳しくは下の記事に書いています。
その腰水が凍ってしまう温度や、35℃以上にならないように注意しておけば大丈夫です。
冬の管理
サラセニアは、冬になると成長を止めて、葉っぱを枯らし、春にまた元気に成長をする植物です。
ですが、暖かい室内で栽培していると、中途半場にズルズルと育ってしまい、春に元気よく成長することができなくなってしまうんですね。
冬が近づき気温が下がってきたら、暖房がない所に移動させ、寒さに当ててあげましょう。
対処法
サラセニアを、室内で育てる時の注意点をお伝えしましたが、今度は対処法をお伝えしますね。
大きさ
サラセニアを買う際に、あまり大きくなるものを避けたい場合、プルプレアや、ファーンハミーなどの小型の物を検討してみてください。
食虫植物についているタグに、品種名が書いてある物ならいいのですが、書いていない場合があります。
そんな時は、長細い形ではなく、丸い形の物がプルプレアか、プルプレアの交配種ですので、あまり大きくはなりません。
ホームセンターなどで売っている物は、家庭で育てやすい小型の品種ですので、大丈夫だと思います。
日照量
サラセニアは、とても日光が好きな食虫植物です。
なるべく日の光の当たる場所に、置くことができればよいのですが、なかなか都合のいい場所がない場合もありますよね。
部屋の日光の当たる時間を少し調べて、一時間でも二時間でも日光が当たれば、それで最低限は育ってくれます。
もっと楽に育てたい時には、植物育成用のLEDを使ってください。
ネットでの購入なら2000円台で売っていますし、電気代もそんなにかかりません。
実際に、私が使った感想をまとめた記事もあります。
業務用などの植物用育成用LEDでなければ、葉焼けや、電気代の心配はないので、検討してみてはいかがでしょうか。
温度・湿度
注意点でも書きましたが、温度や湿度に関しては、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
ですが、水が凍るような温度や、35℃以上になる場所には、置かないようにしてください。
もし直射日光が、ずっと当たる場合は、受け皿にためた水(腰水)がお湯になってしまう場合がありますので、こまめに取り換えてくださいね。
冬の管理
冬の育て方も、同じことの繰り返しになってしまいますが、暖かい部屋で育ててしまうと、冬の間に力を蓄えておくことができず、春の育ちが悪くなってしまいます。
そのようなことがないように、冬の時期は寒さにきちんと当てましょう。
そうすることにより、成長を一旦止まり、春に元気よく育ってくれますよ。
まとめ
サラセニアを室内で育てるための注意点や、その対処法をお伝えしましたが、サラセニアは水切れを起こさない限り、いきなり枯れるということはありません。
ですが、冬にきちんと寒さに当てなかったり、日光不足の状態で育てていると、ゆっくりと枯れてしまいます。
ちゃんと育てていれば、花を咲かせてくれたり、植え替え時などに株分けしたりすると、どんどん増えていってくれるんですね。
食虫植物を育てるのは、とても楽しいです。ぜひ室内栽培に挑戦してください。