暖かくなってくると、ホームセンターやお花屋さん、最近ではアクアショップなんかでもたまに見る、食虫植物のウツボカズラ(ネペンテス)。
葉っぱの先に虫を捕まえる袋が付いていて、普通の観葉植物とは違う、変わった見た目で育てて見たいと思っても、置く場所がなかったり、動物にいたずらされてしまうなんてことも。
そして、食虫植物の中でも寒さに弱いのが、このウツボカズラなんですね。
夏の間は、外に出していても元気に育ってくれますが、冬になり寒くなってくると、急に育たなくなったり、特徴的な補虫袋が付かなくなったりしてしまいます。
最悪枯れてしまうなんてこともあるんですよ。
そんな事態を防ぐためには、ウツボカズラを室内で育てる必要があります。
その他の理由で、室内でしか栽培できないという方もいるでしょう。
アパートやマンションに住んでいる方なども、室内での栽培が多いのではないでしょうか。
この記事では、ウツボカズラ(ネペンテス)を室内で育てる時の注意点をまとめました。
ウツボカズラの詳しい育て方は、下の記事にまとめてありますので、ぜひこちらもお読みください。
室内で育てる時の注意点
ウツボカズラ(ネペンテス)を室内で育てる時には、外との環境の違いがたくさんあります。
日光
植物の成長に欠かせない日光ですが、外で育てている場合と、室内で育てる場合だと、部屋にもよりますが日照量が減ってしまう可能性があります。
日当たりが良い部屋であれば、特に問題はないですね。
ですが、仕事などどこかへ出かける際に、カーテンを閉めっきりにしないといけなかったり、あまり日光が入らない部屋の場合は、日光が不足してしまいます。
ウツボカズラは、日照量が減ってしまうと、たくさん光を当てようと葉っぱだけ大きく成長して、補虫袋が小さくなってしまったり、補虫袋がつかなくなってしまうなんてこともあるんですね。
温度・湿度
ウツボカズラ(ネペンテス)は、熱帯性や、温暖性の植物です。
暖かくて湿度の高い状態が、とても好きなんですよ。
種類にもよりますが、ホームセンターなどで購入できる種類(アラタ、ベントラータ、グラシリスなど)は、15~30℃位で湿度が最低50%以上をキープしないといけないんです。
なので、冬はなるべく室内で育てた方がいいんですね。植物用のヒーターや、大きい温室などを持っていれば、外での栽培もできますが、持っている方は少ないです。
一年中室内で育てる場合は、特にエアコンや暖房などの風に注意しないといけません。
エアコンや暖房を使用すると、湿度が低くなってしまいます。
湿度が低い状態や、乾いた風を浴びていると、葉が縮れてしまったり、補虫袋が付かなくなったりしてしまうんですね。
対処法
室内で育てる時の注意点をお伝えしましたが、今度は対処法です。
日光不足
朝や夕方など、少ない時間でも当てることができる場合は、なるべく当てるようにしてください。
ただ、直射日光を当て続けてしまうと、葉焼けを起こしてしまう場合があります。
レースのカーテンを使ったり、遮光ネットなどを使い、少しだけ調節してあげてくださいね。
全く日光が入らない場合は、植物育成用のLEDなどの導入を検討しましょう。
最近はネットなどで購入すれば、2000円位で買うことができます。
実際に私が使用しているのも、2000円台の物ですね。
色々と探せば、業務用の物なども買うことができますが、扱いが難しいですし電気代もかかってしまいます。
2000円台の物なら、パワーも少ないので扱いやすいですし、電気代もかなり安く抑えることができますよ。
温度・湿度管理
温度は、15℃を下回らなければ問題ないのですが、湿度管理は大変なんですね。
エアコンや暖房を使用すると、どうしても風が乾燥していますので、湿度が下がってしまいます。
冬の暖房対策としては、加湿器を使用することでかなり改善しますが、夏のエアコン対策に加湿器を使いたくないですよね。
一番簡単な方法は、葉っぱに霧吹き(葉水)をすることです。
葉っぱに霧吹きすれば、その周りは湿度が保たれます。その上に軽くラップをするという方法もありますね。
次に、プラスチック製の大きな衣装ケースに入れたり、大きな水槽に入れて栽培する方法もあります。
衣装ケースや、水槽に入れることで、乾いた風が当たらなくなるのと、土や葉っぱからの蒸発を逃がさないので、湿度を保つことができます。
栽培に慣れて来たら、小型のガラス温室や、ビニール温室を導入するのもいいですね。
私は、ウツボカズラ(ネペンテス)をガラス温室で栽培しています。
ビニール温室なら値段が安いので、手軽に導入することができるんではないでしょうか。
温度管理には、温度計や湿度計もあるととても便利ですよ。
まとめ
ウツボカズラ(ネペンテス)は、見た目や虫を食べるイメージと異なり、とても繊細な植物です。
寒さに弱い事もそうですし、環境の変化にも弱いんですね。
温度や湿度の管理、日光をよく当てるなど、注意点はたくさんありますが、ちゃんと管理すれば良く育ってくれます。
普通の観葉植物にはない、とても魅力的な植物なので、大きく育ててあげてください。