食虫植物を育てる事に慣れ、うまく育てる事ができたり、種類や株数が増えてきた頃に、もっと上手く育てたい、大きく育てたい、株を増やしたいと思いますよね。
特に低地性のウツボカズラ(ネペンテス)や、一部モウセンゴケ(ドロセラ)、セファロタス、などは、日本の冬を越すのが大変です。
日本の冬は、温度もそうですが、湿度がすごく低いので、熱帯産や、湿度の高い状態が好きな食虫植物には厳しい環境になります。
冬は、加温・加湿してあげた方が、うまく育ちます。
この記事では、食虫植物を育て始めたばかりの方ではなく、温室などの設備を揃えてもいいかな?と思っている方に向けています。
始めて育てる方や、育てたいと思っている方は、下の記事をよかったら読んで下さい。
植物用LED
室内で食虫植物を育てている方、特に日光が入りにくいお部屋で、育てている方には、必須アイテムといっても過言ではありません。
食虫植物は、日照時間が短いとうまく育ってくれません。特にウツボカズラ(ネペンテス)をうまく育てるには日光が重要です。
日照時間が極端に少ないと、補虫袋を付けてくれなかったり、葉っぱだけが大きく育つような状態になります。ネペンテスは、日光を取り入れようと、葉っぱを大きく育てます。肝心の補虫袋は全然育ってくれない場合もあるんですね。
ですので、植物育成用のLEDを導入しましょう。今は安い物なら2000円台で買うことができます。
手軽で、そこそこ性能が良い物が買えますので、一つ買ってみてください。
性能がとてもいい物は、高いですし、葉焼けを起こしてしまったりするので、高さの調整や日照時間の管理が大変です。
2000円台の物なら、そこまでワット数が高くないので、24時間つけっぱなしみたいな事をしなければ大丈夫ですよ。
私が使用している植物用LEDは下の記事にまとめてあります。
室内で食虫植物を育てる方法は、下の記事にまとめています。
温室
ウツボカズラ(ネペンテス)、一部モウセンゴケ(ドロセラ)、セファロタスは、温度や湿度をなるべく1年中一定に保つとよく育ちます。
温室の中に入れ、設備を整えれば、食虫植物の好みの温度、湿度に管理することができますよ。
温室には、ビニール製の簡易温室と、ガラスと金属の組み合わせで作られている、ガラス温室があります。
ビニール温室
ビニール温室は、安い、軽い、組み立てが簡単という特徴を持っています。
部屋に入りきらない大きなものでも、1万円以内で買うことができますし、種類や大きさもたくさんあるので、自分の好みにあった物を探すことができるんですね。
デメリットとしては、耐久性が低い事と、外に設置する場合は、風対策などをしないといけません。
骨組みがプラスチックや塩ビパイプの物で、外側にビニールをかぶせるという作りなので、2年位で買い替えたり、張替の物を買ったりしないといけない場合もあります。
ガラス温室
ガラス温室は、高い、重い、組み立てが少し大変、というデメリットがあります。
しかし材質が、ガラスとアルミなどの金属でできているため、耐久性が抜群にいいです。
基本的に一度買ってしまえば、何年も持ちますし(ガラスを割ったりしなければ)、ビニールのように、劣化することはありません。
材質のせいで、20~30キロになってしまう物が多いです。女性の方や力のない方は、移動の際は一度ばらしたりしないといけないでしょう。
大きさは、小型の物から、外に置いておくタイプまであります。
私が使用している温室は、下にまとめてありますのでよかったらご覧ください。
植物用ヒーター
温室を導入しただけで、温度・湿度が保たれると思っている方が、結構いらっしゃいます。
温室だけでは、湿度は多少保たれるかもしれませんが、温度は保つことができません。下手すると、外より温度が下がった状態に、なってしまう場合もあります。
そこで、必要になってくるのが、植物用のパネルヒーターです。ヒーターを使って、加温してあげることで、ウツボカズラ(ネペンテス)が、冬を越すことの出来る温度に。保つことができます。
ヒーターは、温室の大きさによりワット数を考え、購入した方がいいです。
数社から出ていますし、出力の大きさ、値段、機能が違うので、お好きな物をお選びください。
ウツボカズラは25℃が適温ですが、そこまで温度を上げてしまうと、温室内が乾燥してしまい、食虫植物によくありません。
20℃や、最低15℃を目安に温度を管理してあげてください。
使用しているヒーターは下の記事ににまとめてあります。
循環用のファン(小型扇風機)
温室内の空気を循環させるために、小さい扇風機か、ファンを使います。
温室の上に暖かい空気、下に冷たい空気と別れてしまったり、湿度を上げると空気が動かなくなるため、植物の回りに酸素が溜まり、光合成の邪魔をしてしまうという状態を、防ぐことができます。
卓上で使うような安い、扇風機でかまいません。私は、USB電源の2000円しなかった物を、24時間フル稼働させています。一年間ぐらい動き続けてくれていますよ。
加湿器
植物用のヒーターを使用している場合は、使った方がいいです。
ヒーターで加温すると空気がすごく乾燥してしまい、その乾いた風を浴びてしまうと、葉っぱが変色したり、縮れてしまったり、最悪枯れたりしてしまいます。
そんな状態を防ぐために、加湿器を使いましょう。
大きい温室を使っている方は、普通の加湿器を使った方がいいですが、小さな温室や、水槽を使っている場合は、ペットボトルを利用する卓上の物で十分です。
今は、安く手に入り、8時間タイマー付きの物も売っていますので、そちらを利用することをおススメします。
この商品を実際に使った感想はこちら、
・PCデスクに最適?ペットボトル加湿器オーブを使った感想と私の使い方
私の環境だと、20℃に設定して、加湿器を8時間つけっぱなしにすると、温室内の湿度が90%を超えてくれます。というか温室内が水滴でびしゃびしゃになっています。
まとめ
サラセニア、ハエトリソウなどは、何もしなくても冬を越してくれますが、ウツボカズラ(ネペンテス)、一部モウセンゴケ(ドロセラ)、セファロタスなどは、加温・加湿をしてあげた方が、元気に育ってくれます。
食虫植物を育てていると、必要な物が分かってくると思うので、その時に合わせて購入していくといいですよ。
ですが今回紹介した物を、そろえて使うだけで、食虫植物が元気に育ってくれるとは限りません。
私の環境や、育てている品種だとうまく育っていても、あなたの環境や、品種ではうまくいかない、なんてこともあります。
食虫植物の状態を毎日チェックして、「このままなら大丈夫だな」とか、「あれ?葉っぱがおかしいな」など、些細なことを気づけるようにした方が、うまく育ってくれます。
道具に頼りつつ、基本的な育て方をきちんと守っていれば、問題なく栽培できますので、一緒に枯らさないよう育てていきましょう。