DIYで金属を加工してみたいと思っても、実際に自分でできるのか、どんな道具・工具が必要なのかわかりませんよね。
一言に金属といっても色々な種類があります。
鉄、ステンレス、アルミ、銅、チタン等たくさんの金属があるんですね。
一般的に加工しやすいのは鉄ですが、穴あけや塗装ぐらいなら、どの金属も道具・工具があれば大丈夫ですよ。
私は鉄鋼業の三代目として働いているので、毎日金属を相手に仕事をしています。
金属の加工は、道具や知識が少しあればできるようになります。
溶接や分厚い金属の加工は大変でも、薄い金属を切ったり、穴あけをすることは簡単にできるんですね。(1.6mm~3.2mm位)
金属を加工するために必要な道具・工具を6種類まとめてみました。
DIYをこれから始めたい方や、木材を加工したい方は、下の記事もぜひご覧ください。
軍手・革手袋
軍手・手袋は必須アイテムです。
金属を加工する場合は、素手で作業してしまうと、怪我をしやすいんですね。鉄粉や火花が出る事が多いですし、切り口なんかは、バリなどができますので、必ず用意してください。
ドリルや、ディスクグラインダーを使う場合は、革手袋を絶対に使ってくださいね。
特に回転する工具は、注意が必要です。ドリルなどを使う際に、軍手で作業してしまうと危険なんです。
軍手が、回転中のドリルの刃に触れてしまうと、そのまま巻き込まれてしまうんですね。巻き込まれてしまうと、骨折してしまったり、最悪指を切断してしまう、なんて事もあります。
私は一度アトラという機械(ドリル)に、手を巻き込まれたことがあります。
幸い大した怪我はしませんでしたが、一週間位何かを持つことができませんでした。
こんなことにならない様、絶対に革手袋を使ってくださいね。
手袋の事を、詳しくまとめた記事もあります。ぜひご覧ください。
石筆・ケガキ針
石筆は穴を開けたい位置や、切ったりする位置に印を付ける道具です。
金属に、白い線や文字を書くことができるんですね。
穴を開けたい位置を書いたり、切断する印を書いたりします。
太い物や細い物、シャーペンのような物まであるので、お好みに合わせて使ってください。
ケガキ針は、金属に傷をつけて印を付けることができます。
先がとがっているので、使用には注意してくださいね。
ケガキ針も色々な種類があります。
ポンチ・オートポンチ
ポンチ・オートポンチはドリルで穴をあける際に刃が滑らないようにする道具です。
ポンチを使わず穴をあけようとすると、刃が滑り危ないですし、位置がズレてしまう場合があるんですね。
普通ポンチは、ハンマー(金づち)でたたいて傷をつけますが、オートポンチはハンマーを使わずに傷をつけることができます。
写真の青い部分を、強く押し込むと「パチン」と音がして、点を付けることができます。
傷はあまり深く付けることができませんが、DIYにはこちらを使うのがおススメですね。
もちろん、普通のポンチでも構いませんよ。
電動ドリル・ドライバー
電動ドリル・ドライバーは、木材や金属に穴をあけたり、ネジを止めたりできます。
選ぶ基準としてまず充電式の物か、100V電源を使うコード式に分かれているので、DIY作業をする環境に合わせて選んでください。
充電式の物であれば、持ち運びが楽でコンセントが近くにない場所でも、スムーズな作業が行えます。
ですが充電しなければいけなかったり、長時間の作業には向いていません。
100Vの電源を使うコード式の場合は、コンセントが近くにない場合は、延長コードを使うなどの手間があります。
長時間の作業でも、充電残量を気にせず使える所がいいですね。充電式の物に比べるとパワーがあるので、穴あけやビス止めが楽に行えます。
もう一つ選ぶポイントとしては、無段階変速が付いているかどうかです。
無段階変速とは、トリガーと呼ばれるスイッチの力加減で、ドリルの回転数を調整できる物です。軽く押すとゆっくりと回転し、強く押すと速く回転します。
無段階変速がついていないものは、どんな強さで握っても、同じ回転数でしか回ってくれません。
DIYで金属加工をしたい場合は、100V電源のコード式で、無段階変速付きの物がおススメです。
金属は、なかなか穴が開きませんし、時間がかかります。なので充電式だとすぐバッテリーが切れてしまいます。
木材を加工するのがメインの場合は、お好きな方をお選びください。
他には電動ドライバーではなく、インパクトドライバーという物もあるんですね。
こちらの説明は、下の記事で取り上げています。
切削油
金属に穴をあける際は、この切削油が必要なんですね。
ドリルの刃の寿命も延びますし、切れ味もよくなります。
鉄に穴をあける際は、ホームセンターで売っているスプレー式の物で大丈夫です。
ステンレスに穴をあける場合は、ステンレス用の切削油を使ってください。
ステンレスは鉄に比べると、すごく穴が開きにくいんですね。
少々お高いですが、ドリルの刃が折れたりしにくくなりますし、時間も短縮することができますよ。
穴を開ける時間が短縮できることで、電動ドリル本体も負担が減ります。
ディスクグラインダー
ディスクグラインダーは、金属を削ったり、切ったりするのに使います。
私たちは、「サンダー」や「ベビーサンダー」と呼ぶことが多いですね。
ディスクグラインダーの刃を変えることで、使い方を変えることができます。
薄い切断用の物を使えば、金属を簡単に切ることができますし、研磨用の厚い物を使えば削ったり、磨いたりできますので、
その都度変えてお使いください。
ディスクグラインダーには、充電式の物とコード式の物があります。
比較的お値段が安いのはコード式ですので、DIYの場合はこちらをおススメします。
注意点として、ディスクグラインダーは使い方によっては、とても危険な物なんですね。
薄い切断用の砥石で、金属を切断しているときに、刃が食ってしまうことがあるんです。そうなると弾かれたりするときがあるので、注意してください。
そしてディスクグラインダーは、火花が出ますので、燃えやすい物の近くでは使用しない方がいいですね。(アルミや銅は出ないです)
ガラスに火花を当ててしまうと、表面に金属がくっつく場合もあるので、飛ばす方向を考えながら作業してください。
ディスクグラインダーの、色々な使い方をまとめた記事もあります。
・【DIY】ディスクグラインダー(サンダー)の色々な使い方と注意点
最後に
金属の加工には、まだまだ色々な道具・工具がありますが、穴をあける、切断する、削るという作業は、紹介した工具たちで行うことができます。
DIYに慣れ、もっと違う作業がしたい、効率的に作業がしたいなと思ったら、溶接機や高速カッターなどの導入を、検討してみてくださいね。
電動工具を使用する際は保護メガネやマスク等を着用して、安全にDIYを楽しんでください。
金属の加工は楽しいです。ぜひチャレンジしてみてくださいね。