なかなか寝付けないときに、お酒を飲んで眠るという経験はありませんか?
お酒を飲むと、実際に寝付きが良くなり、睡眠薬代わりにしている方も多いです。
ですが、すぐ起きてしまったり、翌朝疲れが全然取れていなかったり、とあまりいいことがないですよね。
お酒は、耐性も付きやすいので、眠るために飲む量がどんどん増えてしまい、最終的には依存症になってしまう場合もあります。
お酒を飲んで寝ると、なぜ眠りの質が良くないのか、禁酒・断酒をするとなぜ眠りの質が良くなるのかをまとめてみました。
目次
睡眠について
睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の二種類があります。
レム睡眠
体は眠っていますが、脳は起きているような状態で、浅い眠りです。
レム睡眠の時に夢を見ていることが多いです。
睡眠時間の25%を占めています。
ノンレム睡眠
脳が完全に眠っている状態です。
脳の疲労を回復することができます。脳を休ませて起きている間に経験したことや、得た情報を整理して、不要な物を消したりします。
眠りはじめはノンレム睡眠なので、居眠りなどはこの状態です。
軽い昼寝をすると脳が休まり、頭がすっきりするんですね。
睡眠の75%を占めています。
お酒(アルコール)と睡眠
お酒を飲むと、寝つきが良くなることが多いですよね。
アルコールは、一時的に体温を放射させるさせると同時に、興奮系伝達物質(グルタミン酸)の働きを抑制するので、眠りにつきやすくなります。
お風呂に入って、少し経ったときや、ホットミルクなどを飲んだ時と似た状態ですね。
ですが、アルコールを飲んで寝ると、浅いノンレム睡眠が中心になってしまい、睡眠の質が悪くなります。
アセトアルデヒド
アルコールを分解する過程で作られる、二日酔いの原因の一つのアセトアルデヒドという物質は、覚醒作用もあります。
このアセトアルデヒドにより途中で起きてしまうという場合もあります。
おしっこがしたくなる
普通の睡眠では、尿が作られないように抗利尿ホルモンが作られます。
しかしアルコールは利尿作用があり、抗利尿ホルモンを阻害してしまい、眠っていてもおしっこがしたくなりトイレに行かなくてはなりません。
おしっこがしたくなるたびに、起きてトイレに行かなくてはならないので、当然睡眠の質が悪くなります。
いびき
お酒を飲んでいないときは、静かにいびきをかかない人も、「お酒を飲んだ日はうるさい」と言われた経験はないでしょうか。
アルコールは舌の筋肉を麻痺させてしまうので、仰向けで眠ると喉に落ち込みやすくなり、いびきの原因になってしまいます。
周りの人がうるさいだけでなく、酸素の取り込み量も減りますし、他の病気の原因にもなってしまいます。
お酒をやめると
お酒をやめると当然ですが、上に書いたようなことが起こらなくなります。
アルコールを摂取しないのでアセトアルデヒドも作られませんし、おしっこで起きる回数も減ります。
これだけでかなり睡眠の質が良くなります。
お酒(アルコール)で睡眠の質が低下すると
睡眠の質が低いと日中に眠気が襲ってきたり、判断力・集中力も低下します。
仕事中に細かいミスや、不注意による怪我が発生してしまいます。
そして、意欲の低下(やる気・する気が起きない)や、落ち込みやすくなったり、イライラしたりするということも。
このようなことが続くと、仕事や生活に支障が出てしまうなど、その事が不安になり、余計に眠れなくなる。
結果お酒に頼るという、最悪な状態になってしまいます。
この流れを止めるためには、お酒を一旦やめてみるといいかもしれません。
まとめ
お酒(アルコール)を、不眠解消のための物として、3割以上の方が利用しています。
睡眠薬の代わりという人も少なくないでしょう。
私もそうでした。お酒を飲まないと眠れませんでしたし、やめてからの1週間は全く眠ることができませんでした。
その後少しずつ眠れるようになり、禁酒・断酒して一年経ちましたが、今はお酒に頼らすにぐっすりと眠ることができます。
眠れない⇒お酒を飲んで寝る⇒質の悪い睡眠⇒生活に支障が出る⇒不安で眠れない⇒お酒を飲んで寝る、という流れから脱出してみましょう。
睡眠が改善され質が良くなると、体や心が健康になります。
お酒をやめれば、時間も有効に使えますし、お金も節約できます。
ぜひ一度禁酒にチャレンジしてみて、睡眠の質を改善してみましょう。